無料相談では、私のほうから必ず伺っていることがあります。「毎日、肌のケアをしていますか」という質問です。
していない、という方には、その場で毎日続けることをお願いしています。服や髪型は自分でも気にしていた、という方が多い一方で、肌だけは何をすればいいのか見当がつかないまま来た、という方が少なくないからです。
婚活のスキンケアに、難しいことは要りません。やることは3つだけです。この記事では、その3つと、男性がつまずきやすいポイント、そしてお見合いや写真撮影の前日・当日にやることまでをまとめます。
婚活で目指すのは美肌ではなく「疲れて見えない」状態です。やることは洗う・潤す・守るの3つで、順番は洗顔→化粧水→乳液、朝はここに日焼け止めを足すだけ。男性の肌は皮脂が多いのに水分を保つ力が弱いので、テカるからといって保湿を飛ばすのが遠回りになります。そして毎日のヒゲ剃りが肌にとって最大の負担なので、ここを見直すと変化が早く出ます。
肌の話を後回しにしてきた人ほど、伸びしろが大きい
スキンケアと聞いて身構える必要はありません。婚活で求められているのは、ツヤのある肌ではないからです。
お見合いの席で女性が受け取っているのは、肌がきれいかどうかではなく、この人は疲れて見えるか、健康そうに見えるかという印象のほうです。乾燥して粉をふいた頬、脂で光った額、目の下のくすみ。これらは「肌の話」として認識されるのではなく、「なんとなく疲れた人」「不健康そうな人」という人物像として受け取られます。逆に言えば、そこさえ消えていれば十分で、それ以上を目指す必要はありません。
そしてもうひとつ。婚活には、対面より先に肌が見られる場面があります。写真です。IBJのシステムでは、メイン写真(お見合い写真)が最大2枚、プライベート写真が最大3枚の計5枚まで登録できます。女性はこの写真を、スマートフォンの画面で見ます。小さな画面とはいえ、肌のコンディションは想像よりはっきり写ります。撮影当日にできることはほとんどないので、写真の前から整えておく価値があるわけです。
顔まわり全体の整え方(髪・眉・ヒゲ・鼻毛)は「髪型・眉・肌|女性が最初に見る顔まわりの整え方」の記事にまとめています。この記事は、そのなかの「肌」だけを深く掘ったものだと思ってください。
1. 男の肌は皮脂が多いのに乾いている
男性の肌は、テカりやすいのに乾燥しやすい、という一見矛盾した状態にあります。
ニッセンケン品質評価センターの解説によれば、肌の保水力に影響する角層量は、男性では女性の30〜50%程度にとどまるとされています(出典:ニッセンケン品質評価センター「知っておこう!男性肌の特徴、スキンケア方法」)。皮脂は出るのに、水分は抱えておけない。これが男性の肌です。
資生堂も2020年12月、20〜30代の男女を対象にした皮膚生理の調査結果として、男性は女性に比べて紫外線ダメージを受けやすく、肌のバリア機能が弱く、毛穴が多く皮脂量が多いことを発表しています(出典:資生堂ニュースリリース(2020年12月2日))。
ここから導かれる結論はひとつです。テカっているから保湿は要らない、という判断が遠回りになるということ。皮膚科の解説でも、保湿を怠ると皮脂の過剰分泌が促されて悪循環になると指摘されています(出典:服部皮膚科アレルギー科「メンズのスキンケア:洗顔編」)。乾いているのに光っている、という状態の方は少なくありません。
2. 順番はこれだけ|洗う → 潤す → 守る
覚えるのは3語だけです。
- 夜:洗顔 → 化粧水 → 乳液
- 朝:洗顔 → 化粧水 → 乳液 → 日焼け止め
以上です。美容液もパックも、最初は要りません。化粧水と乳液が一体になったオールインワンを使うなら、朝も夜も「洗顔 → オールインワン」の2ステップで終わります。
この順番になるのは、それぞれ役割が違うからです。洗顔で汚れと余分な皮脂を落とし、化粧水で水分を入れ、乳液(またはクリーム・オールインワン)でその水分にフタをする。日焼け止めは、そのうえから外的ダメージを防ぐためのものなので最後に来ます。
順番を間違えると効果が出ないというより、抜けた工程の分だけ、そのまま結果が抜けると考えてください。化粧水だけで終えるのは、コップに水を注いで、ふたをせずに放置しているのと同じです。時間が経てば蒸発します。
3. 洗顔で変えるのは、力の入れ方と温度
毎日洗っている前提で、変えるところは4つだけです。
服部皮膚科アレルギー科は、洗顔からその後までを2分で終える手順を紹介しています。洗浄剤で洗ってすすぐまでを1分、タオルでこすらず水分を吸い取るのに30秒、そして直後に保湿を30秒という配分です。あわせて、水だけの洗顔では皮脂がほとんど落ちないこと、ゴシゴシ洗いやタオルでの強い摩擦が肌への刺激になることも指摘されています(出典:服部皮膚科アレルギー科「メンズのスキンケア:洗顔編」)。
泡で洗う。 洗顔料を手のひらで泡立ててから顔にのせます。泡が指と肌のあいだのクッションになるので、力を入れずに汚れが落ちます。泡立てるのが面倒なら、最初から泡で出るタイプを選べば解決します。
こすらない。 指の腹で転がすように動かすだけで十分です。額と鼻は皮脂が多いので先に、頬と目元は最後に軽く。強く洗った分だけきれいになる、ということはありません。
熱いお湯を使わない。 熱いシャワーを顔に直接当てると、必要な皮脂まで落ちて乾燥します。ぬるま湯で流してください。
朝も洗う。 寝ているあいだにも皮脂は出ています。朝は水だけで済ませると、前の晩からの皮脂が残ったままになります。ただし1日に何度も洗うのは逆効果で、朝と夜の2回で十分です。
洗顔料は、しっとり系でもさっぱり系でも構いません。洗ったあとに顔がつっぱるものは、自分には洗浄力が強すぎると考えて替えてください。これが一番わかりやすい判断基準です。
小鼻や額のざらつきが気になるときは、スクラブ入りのものを使う手もあります。ただし毎日使うと擦りすぎになるので、週1〜2回にとどめて、それ以外の日は普通の洗顔料にしてください。メンズ向けでよく名前が挙がるのが下のZIGENのフェイスウォッシュで、メーカーは保湿成分を配合したスクラブ洗顔として案内しています(使用感には個人差があります)。
4. 保湿|化粧水と乳液は、役割がまったく違う
洗顔のあとは、時間を空けずに保湿します。洗った直後の肌は、水分が抜けやすい状態にあるからです。前述の2分の手順で「拭いたら30秒以内に保湿」とされているのは、そういう理由です。
化粧水は水分を入れるもの、乳液はその水分を逃がさないためのフタ。両方そろって初めて意味があります。ベタつくのが嫌で乳液を省くなら、化粧水の量を増やすのではなく、さっぱりタイプの乳液に替えるほうが正解です。
つける量の目安は、化粧水が500円玉くらい、乳液がその半分程度。手のひらに広げてから、顔全体に押し込むようになじませます。パンパンと叩く必要はありません。刺激になるだけです。
どれを選ぶかについては、正解を一つに決めないほうがいいと考えています。化粧水や乳液は肌との相性が出やすいところで、評判のいい商品が自分に合うとはかぎりません。つけてヒリつく、かゆくなる、吹き出物が出る。そういうサインが出たら、もったいないと思わずに早めに替えてください。逆に、何も起きずに使い続けられているなら、それが自分に合っているということです。
参考までに、私が使っているのは無印良品の化粧水と乳液(敏感肌用・高保湿タイプ)です。大容量で香りもクセがなく、洗面所に置いて歯磨きとセットにしてしまえば考えずに続きます。値段の高さより、自分の肌に合っていて、使い切れるかどうか。選ぶ基準はそこだけで十分です。
高いものを一度買って棚に置いたままにするより、続く一式を毎日使うほうが、肌の状態は安定します。
5. 日焼け止め|今日のためではなく、5年後のための1本
3つ目が日焼け止めです。婚活と関係が薄そうに見えて、実は差がつくのがここだと考えています。
前述の資生堂の調査でも、男性は女性より紫外線ダメージを受けやすいことが挙げられていました。それにもかかわらず、日焼け止めを日常的に塗っている男性は少数です。紫外線によるダメージは1日で表に出るものではなく、何年もかけて蓄積して、シミやくすみ、ハリの低下として現れます。婚活が長期戦になるほど、ここの差は開きます。
表示の読み方だけ押さえておきましょう。化粧品公正取引協議会の説明では、SPFは「Sun Protection Factor」の略で、日焼けの原因となるUV-B(中波長紫外線)を防ぐ効果を示す数値。PAは「Protection Grade of UVA」の略で、UV-A(長波長紫外線)を防ぐ効果を「+」の数で示したものです。同協議会は、「SPF20」「PA++」があれば屋外での軽いスポーツ時等の紫外線を防ぐのに適しており、炎天下の海辺や高山で過ごすときには「SPF30〜50」「PA++〜+++」を勧めるとしています(出典:化粧品公正取引協議会「コスメチックQ&A(紫外線防止用化粧品)」)。なお「+」の表示は現在PA++++までの4段階に拡張されています。
つまり婚活の日常で使うぶんには、SPF20前後の1本があれば足ります。通勤に50+を選ぶ必要はありません。数値が高いほど肌への負担も増えますし、SPFは製品ごとの測定値なので、2本重ねて塗っても足し算にはなりません。
男性が塗り忘れやすいのは、首の後ろ、耳、手の甲です。顔だけ塗って首が焼けていると、写真で色の差がはっきり出ます。ベタつきが苦手なら、乳液タイプやジェルタイプを選んでください。最近のものは白浮きしにくく、塗った感触もかなり軽くなっています。
6. 毎日の肌ダメージが一番大きいのは、ヒゲ剃り
ここまで洗顔・保湿・日焼け止めと来ましたが、男性の肌にとって最大の負担は別にあります。毎朝のヒゲ剃りです。
カミソリは、ヒゲと一緒に肌の表面も薄く削っています。これが赤み、ヒリつき、吹き出物の原因になります。皮膚科医が監修したシックの解説では、カミソリ負けの原因として肌が乾燥している、シェービング剤を使用していない、切れ味の悪いカミソリを使っている、剃るときに余計な力が入っている、同じ場所を何度も剃るの5つが挙げられています(監修:新宿駅前うわじま皮膚科 上嶋祐太院長/出典:Schick「皮膚科医が教えるカミソリ負けしない方法と対策」)。
同記事が示す予防の手順は、こうです。
1. 洗顔する。ぬるま湯や水、洗顔料で顔を洗う
2. 蒸しタオルを当てる。ヒゲに水分を含ませ、やわらかくする(時間がない朝は、入浴後に剃るだけでも違います)
3. シェービング剤を塗る。1本1本のヒゲが包まれるように、顔全体に塗り広げてから剃り始める
4. 力を入れずに優しく剃る
5. 化粧水や乳液、クリームで保湿する
見落とされやすいのが、最後の保湿です。ヒゲを剃った直後の肌は表面が削られた状態なので、そのまま放置すると乾燥します。いつもの化粧水と乳液で構いません。
シェービング剤は、フォームでもジェルでも構いません。カミソリ負けしやすい方には、透明で剃る位置が見えるジェルタイプが選びやすいと思います。よく名前が挙がるのが下のZIGENのシェービングジェルで、メーカーは剃ったあとの乾燥を抑える設計と案内しています(使用感には個人差があります)。
ZIGEN パーフェクトスムースシェービングジェル(公式サイト)を見る
刃は、切れ味が落ちたと感じたら替えてください。切れない刃で何度も往復するのが、肌にとって最もよくない状態です。
剃ってもすぐ青くなる、いわゆる青ヒゲは、肌の色とヒゲの濃さの関係なので、剃り方だけでは解決しにくい部分です。毎朝の処理が苦痛だという方には、メンズ向けのヒゲ脱毛という選択肢もあります。時間も費用もかかる話なので全員におすすめはしませんが、長く婚活を続けるつもりなら検討する価値はあります。
7. 自分の肌質を、ざっくりでいいので把握する
「どれを買えばいいか」で迷う原因の多くは、自分の肌質を知らないことにあります。厳密な診断は要りません。次の4つのどれに近いかがわかれば十分です。
- 脂性肌:顔全体がテカる。吹き出物ができやすい。→ さっぱりタイプの洗顔+軽めの乳液
- 乾燥肌:洗顔後につっぱる。粉をふくことがある。→ しっとりタイプの洗顔+高保湿の化粧水・乳液
- 混合肌:額と鼻はテカるのに、頬は乾く。→ 保湿は全体に、皮脂の多い部分だけ量を控える
- 敏感肌:季節の変わり目や、カミソリ負けのあとに赤くなりやすい。→ 敏感肌用・低刺激と書かれたものを選ぶ
簡単な見分け方として、洗顔後に何もつけずに10分ほど置いてみる、という方法があります。全体がつっぱれば乾燥寄り、額や鼻だけ光ってくれば混合寄りです。あくまで目安ですが、店頭でどれを手に取るかを決めるには十分です。
季節でも変わります。夏は皮脂が増え、冬は乾燥する。同じ物を一年中使い続けるより、冬だけ乳液をこっくりしたものに替えるくらいの調整ができると、肌の状態は安定します。
8. お見合い前日と当日に、やること・やらないこと
会員様には、写真撮影とお見合いの前に、次のようにお伝えしています。
前日にやることは、まず睡眠です。目の下のくすみとクマに効くのは、化粧品ではなく寝ることです。そしていつも通りのケアをすること。これに尽きます。
前日にやってはいけないこともあります。新しい化粧品をその日に初めて使うことです。肌に合わなかった場合、赤みや吹き出物が出るのは当日です。新しいものを試すなら、少なくとも1〜2週間前から使い始めてください。同じ理由で、前日の毛抜きや強いパック、脂を取りすぎる洗顔もおすすめしません。
当日のテカリ対策は、汗拭きシートを1枚持っておけば足ります。会場に着いたらトイレで軽く押さえる。それだけです。あぶらとり紙を勧めていないのは、皮脂を取りすぎると肌が乾燥し、それを補うためにかえって皮脂が出るからです。メイクをしない男性なら、汗拭きシートで押さえるほうが結果的にテカりません。手元になければ、ティッシュで軽く押さえるだけでも十分です。
当日の朝は、いつもの手順に日焼け止めまで。それ以上のことをする必要はありません。お見合い当日の動き方は「お見合い当日の動き方」の記事でまとめています。
9. 「シミが消える」と書かれた商品には近づかない
商品選びで損をしないための話をひとつ。
化粧品は、広告で書ける効能の範囲が決められています。認められているのは56項目で、たとえば「肌荒れを防ぐ」「皮膚の乾燥を防ぐ」「日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ」「ひげを剃りやすくする」「ひげそり後の肌を整える」といった表現です。化粧品の場合、「防ぐ」「整える」「保つ」は書けても、「消える」「治る」は書けない。ここが境界線です。有効成分を含む医薬部外品(薬用化粧品)はもう少し範囲が広く、「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」といった表現まで認められています。それでも「防ぐ」の域を出ないことに変わりはありません。
だから、「シミが消える」「シワが取れる」「10歳若返る」といった言葉が並んでいる商品を見かけたら、効くかどうか以前に、ルールを守っていない売り手だと判断できます。中身の説明が具体的で、効能を誇張していないものを選んでください。数千円の買い物で十分に足ります。
ありがちな失敗
- テカるのが嫌で保湿をしない。見分け方は、夕方に脂が浮くのに洗顔後はつっぱること。これは水分不足のサインなので、皮脂を落とす方向ではなく、保湿を足す方向に進めます
- 化粧水だけで終える。つけた直後は潤って感じるのに、30分後には元通りなら、フタが足りていません
- 乾いた肌にいきなりカミソリを当てる。剃ったあとに赤みやヒリつきが出るなら、剃り方ではなく、剃る前の準備の問題です
- 日焼け止めを顔にだけ塗る。首の後ろと耳と手の甲は、鏡で見えないので忘れます。夏の終わりに写真で色の差が出ます
- お見合い前日に新しい化粧品を試す。合わなかったときのリスクを、当日に持ち込むことになります
最後に
スキンケアは、婚活のなかでは地味な部類の作業です。服を買い替えるほどの手応えもなければ、写真を撮り直すほどの劇的な変化もありません。それでも私がここを勧めるのは、積み上がるのが速く、写真にも対面にも同時に効くからです。今日から始めて、1か月後の撮影に間に合います。
一方で、肌のコンディションや疲れて見えるかどうかは、自分では判断しづらいところでもあります。毎日鏡で見ている顔ほど、変化に気づけません。当相談所では、ご入会時の見た目診断で髪型・服装とあわせて全体を確認し、その後もお見合いやデートの前に服装チェックでご相談いただけます。
これから婚活を始める方も、他社で活動していて結果が出ずに見直したい方も、まずは現在地を確認するところからです。無料相談では、いまの状況を伺ったうえで、当相談所でできることをご説明します。
よくある質問
Q. 洗顔料と化粧水と乳液、全部そろえないとダメですか。
A. まずは洗顔料と、化粧水・乳液の代わりになるオールインワンの2つでも構いません。工程が少ないほうが続きます。慣れてきて物足りなければ、化粧水と乳液に分けてください。
Q. 男性用のものを買ったほうがいいですか。
A. どちらでも構いません。男性用は皮脂対策に寄った設計のものが多く、さっぱりした使用感を好む方には合いやすいというだけです。私が使っているのは男性用ではありません。肌質に合うかどうかのほうが大事です。
Q. どのくらいで変わりますか。
A. 乾燥による粉ふきやつっぱりは数日で落ち着くことが多いです。一方、くすみやキメの印象が変わるには数週間から1か月ほどはかかります。写真撮影の予定があるなら、逆算して1か月前には始めておくと安心です。
Q. ニキビや赤みがひどい場合はどうすればいいですか。
A. 化粧品で何とかしようとせず、皮膚科を受診してください。市販品を試し続けて悪化させるより、そのほうが早く、結果的に安く済みます。
Q. 日焼け止めは冬も塗るんですか。
A. 紫外線は一年中降っています。冬や曇りの日も量が減るだけでゼロにはなりません。毎日塗るのが理想ですが、まずは屋外にいる時間が長い日だけでも構いません。
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